誰かから愛されることは、人として嬉しいことのはずなのですが…。
その愛が行き過ぎてしまうと、重たく感じられたり、迷惑に感じられたり、恐怖に感じられたりするものです。
あなたにもそんな経験ありませんか?
あるいは、今現在ストーカーの恐怖に怯えている人もいるかもしれませんね。
そこで今回は、ストーカーを撃退するために効く言葉について、解説していきます。
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ストーカーとは?判断の境界線について
さて、ストーカー行為に明確な境界線ってあるのでしょうか?
どこからがストーカーで、どこからがあなたの熱心なファンなのかって、実際のところ、とても曖昧だったりします。
悪意がある場合もあれば、ない場合もあるでしょう。
相手は、良かれと思ってあなたを応援しているだけかもしれません。
もし、相手が毎日、あなたの自宅玄関の前で、座ってあなたのことを待っていたら…?
それはさすがに、誰の目から見ても明らかにストーカー行為であると思えるでしょう。
1日に100通以上のメッセージが送られて来たら、それもさすがに異常な行為であると言えます。
こういった場合には、警察に相談すれば、比較的スムーズに取り合ってもらえるでしょう。
しかし、たとえば、
- 待ち伏せしている距離が、自宅から数十メートルくらい離れていたら?
- 後をつけてくるのが、毎日ではなく月に1回程度だったら?
- 何か声を掛けられるわけでもなく、ただじっと見られているだけだったら?
…となってきた場合、それがストーカー行為なのかどうかを判断するのは、微妙に難しくなります。
だからこそ、警察もちょっと相談したくらいでは、簡単に動いてくれなかったりするんです。
ただ、少なくともこの記事内においては、あなた自身が相手に対して迷惑や恐怖を感じていたら、それはたとえ軽度なものであっても、全てストーカー行為の範疇に入ると定義することにしましょう。
ストーカーになってしまう人間達の心理
ストーカーになってしまう人は、一体どのような心理から、相手にとって迷惑な行為を働いてしまうのでしょうか?
ストーカーと認定されてしまうほど、熱心に追いかけまくるということは、相手のことがそれくらい大好きなはず。
大好きな人に迷惑なことをしたら、嫌われるに決まっているのに、どうして苦しめるようなことを続けてしまうのでしょうか?
普通の感覚であれば、「あまりしつこくしたら迷惑かな?」なんて思ったり「嫌われる前に、ほどほどのところで撤退しよう!」なんて思ったりするでしょう。
しかし、ストーカーになってしまう人々には元々、この「普通」という感覚が備わっていなかったりします。
そして、相手の気持ちを察する能力が、異常に低かったりします。
相手の気持ちを充分に察した上で、可愛さ余って憎さ100倍!の状態となり、復讐に近い憎悪の感情を抱いて、わざとストーカー行為を働く人もいます。
しかし、多くの場合、自分が相手にとって迷惑なことをしているとは気づいていなかったりするものです。
相手の気持ちがわからない背景には、発達障害、アスペルガーなどの病的な性質が潜んでいたりします。
人の気持ちについて、わかりたくてもわからないので、ある意味仕方がなかったりするのです。
相手に悪意がないと知るだけでも、あなたの心の状態が変わってくるかもしれませんので、一応このことは心得ておくべきでしょう。
軽度のストーカーに効く言葉
さて、まずはあまり実害のない、軽度なストーカー対策について解説していきます。
被害としては少ないわけですが、毎日メッセージを送ってくる、頻繁に電話をしてくるなど、精神的に負荷が掛かるパターンです。
警察に被害届を出せるようなレベルでない分、だからこそ、これはこれで厄介ですので、相手に効く言葉を今から知っておいてください。
「バタバタしていて忙しい」と伝える
相手から送られてくるメッセージが頻繁過ぎて、
- 返事をするのが大変
- 返事ができないことへのプレッシャーで苦しくなってきた
という時には、連絡をストップしてもらえるよう、促してみましょう。
具体的には、「最近、色々あってバタバタしていて忙しいので、連絡ができません。落ち着いた頃にまた連絡しますね」と伝えればOK。
軽度で悪意のない、善良なタイプのストーカーであれば、これで「自分は、迷惑を掛けていたかもしれない」と、ようやく気付いてくれます。
そして、連絡するのを控えてくれるようになるでしょう。
軽度のストーカーは、あなたから返事がなかなか来ない理由について、自分のアピールが足りないからであり、アピールを強めれば、振り向いてもらえるかな?なんて考えていたりします。
返事をしない理由について、
- 「あなたのせいではなく、私の忙しさのせいなんです」
- 「あなたのことを避けているわけではないんです」
と伝えることで、執拗な連絡はピタリと止む可能性があります。
「パートナーがいるので困る」と伝える
相手があなたに恋愛感情を持っている場合、あなたのことを、恋人がいなくて「フリー」な存在だと思っているからこそ、落とそうとして熱心になっている可能性があります。
さらに、「諦めたらそこで試合終了」という信念を持っていたり、「101回目のプロポーズ」くらい熱心にアプローチを続けていれば、いつか望みが叶うと信じている可能性もあります。
もし、そうなのであれば「自分には、心に決めたパートナーがいますので、あなたと連絡を取ることはできません」と伝えてしまいましょう。
結婚を考えていなくても「婚約者がいますので、ごめんなさい」と伝えれば、その瞬間、連絡攻撃はピタリと止む可能性が高いです。
「体調が悪いので察して欲しい」と伝える
「今はとても体調が悪いので、コミュニケーションを取るのが苦痛です」と伝えるのも有効な手段です。
相手にきちんと良心があれば、「それなら治るまでそっとしておいてあげよう」と、我に返ってくれます。
ところで、あなたのことを熱心に観察している相手である場合、あなたのSNSを全てチェックしているかもしれませんね。
そして「なんだよ、体調不良だって言っているのに、嘘じゃないか!元気で活動してるぞ!」なんて、腹を立てることがあるかもしれません。
そんな事態が起きることを考えたら、SNSでの発信活動、表現活動が自由に行えなくなってしまうこともあるでしょう。
相手のタイプによっては、そんなこと一切おかまいなしで、突き進んでしまって大丈夫だったりしますが、重度のストーカーに変身していく恐れがある場合には、一旦全てのSNS活動を自粛した方が良いかもしれません。
「なぜ、自分がそこまでしなくちゃいけないんだ!」と思うかもしれませんが、犯罪から事前に身を守るための大事な手段ですので、ある程度は我慢が必要となるでしょう。
あえて何も言葉を伝えず徹底的に無視を貫く
何をどう伝えようと、あなたが相手を拒絶していることには間違いありません。
だとしたら、どんなに言葉を選んで、丁寧に伝えたとしても、そこで相手のハートが温かくなるようなことは決してないでしょう。
あなた自身も相手も納得し、100%満足できるような「うまい言い方」なんて、基本的には存在しないのです。
だからこそ、あえて一切の言葉を伝えず、徹底して「無視」を貫くのも方法の1つです。
他人を無視をするのは、基本的に苦手だという人もいるかもしれませんね。
なぜなら、あなた自身、誰かに無視をされたらとても傷つくでしょうから、その逆の行為を他人に対して行うのには、抵抗を感じるはずなんです。
あなたとしても、相手の言動が気になるからこそ、簡単にブロックをしたり、着信拒否をしたりできないかもしれませんが、そもそも交流をする意思がないのであれば、連絡の通路をバッサリ断ってしまうことで、状況は自然と解消していく可能性があります。
最初はブロックをしたことで、「怒ってるかな…」「復讐してくるかな…」なんてモヤモヤするかもしれません。
しかし、数週間もすれば、完全に頭から相手のことが消えてなくなる可能性の方が高いです。
中度のストーカーに効く言葉
相手の気持ちを察することに関して、とにかくレベルが低い、中程度のストーカーには、どのような言葉が効くのでしょうか?
遠回しな表現や、気を遣って配慮したような言い方では何も伝わらず、状況が改善していかないので、ある程度キッパリと、こちらの意思を伝える必要が出てくるでしょう。
「迷惑に感じています」と正直に伝える
忙しさや体調不良を理由にしても、一向に引き下がってくれず、むしろ心配して世話を焼こうとしてきたり、おかまいなしにあなたと交流しようとしたりしてくる人には、一度ハッキリ「ごめんなさい、迷惑なんです」と伝えてみてください。
攻撃的な言い方になってしまいそうで、言うのを躊躇してしまう人もいるかもしれませんが、イヤだという態度をハッキリさせていないからこそ、相手はやめるキッカケがなく、ただストーカー行為を続けてしまっているだけなのかもしれません。
「迷惑」の一言を言うだけで、嘘みたいに状況が改善すると考えたら、後々「何故、もっと早くその言葉を言わなかったんだろう」なんて、不思議に思えてくるかもしれません。
それでも、相手に対する配慮について考えてしまう人は、「あなたは充分魅力的な人だと思いますが、私は個人的に合わないと感じているので、距離を置きたいです」といった言い方をするのが良いかもしれません。
「恐怖を感じています」と正直に伝える
「迷惑」という表現に抵抗があるようであれば、「恐怖」という表現に換えて伝えてみてください。
また、相手を一方的に責めることで、刺激を与え、怒りを買ってしまいそうだと思うのであれば、「私は感受性が強いので、グイグイ来る人に対して恐怖を感じてしまうんです」と、矛先を自分の「特殊性」に向けてみるのもアリかもしれません。
重度のストーカーに効く言葉
さて、続いては重度のストーカーに効く言葉についてです。
とりあえず日本語の意味は理解できるけれど、相手の気持ちに関しては、全くおかまいなし!
迷惑だと言われようが、恐怖だと言われようが、自分の言動を抑え切れないような重度のストーカーに対しては、どのような言葉を伝えるのが効果的なのでしょうか?
「警察に相談させてもらいます」と伝える
あまりにも、あなたの精神的被害が酷いようなのであれば、ハッキリと「これ以上、私に近づこうとする場合は、警察に相談させてもらいます」と伝えてみてください。
- 「父親に相談させてもらう」
- 「職場の上司に相談させてもらう」
- 「学校の先生に相談させてもらう」
- 「地域の民生委員に相談させてもらう」
- 「弁護士に相談させてもらう」など
要は、あなた以外の強力な第三者が、あなたの味方としてバックについていることをしっかりアピールすることが大切になるんです。
普段やりとりをしているアカウントから「父です。○○に代わり、ご連絡させて頂いております」など、あなた以外の人物を登場させ、その上で相手にこちらの意思を伝えるのも手でしょう。
また、過去の証拠を揃えておくことも大事になってきます。
連絡があった日や回数について、全て控えていることや、やりとりのデータが残っていることなどについても、少しずつチラつかせながら、相手を牽制していきましょう。
ストーカーへの処罰に関する情報を送る
もし、ストーカーの罪で警察に捕まった場合、どういった処罰が待ち受けているのか、相手は何も知らないままで迷惑行為を働いている可能性があります。
そのため、処罰に関する情報が記載されているURLのリンクを送ってみるのも、有効な手段の1つになってくるでしょう。
自分がとんでもないことをしていると気づいた瞬間、目が覚めてストーカー行為から手を引いてくれるかもしれません。
誰だって、罰金を支払わされたり、禁固刑を喰らったりして、大事な人生が台無しになるのはイヤに決まっていますからね。
まとめ
以上、ストーカーに効く言葉について解説させてもらいました。
一人で悩んでいないで、まずは近くの人に相談するところから始めましょう。
ストーカーには、悪意があるケースも、ないケースもありますが、いずれにしても、あなたとはかなり思考回路の違っている可能性が高いです。
だからこそ、「自分だったら、こう言われたら、こう感じるかな。だから、こう言ってみよう」という理屈は通用しないことがほとんど。
同じ人間だとは考えずに、ストーカー専用の対策を取っていった方が良いです。
普段、相手の気持ちをやたら察してしまい、傷つけるようなことや、攻撃的なことをハッキリ言うのが苦手な人も多いと思われますが、相手がストーカーの場合は、その呪縛から解放されてください。
イヤなことは、ハッキリイヤだと言わない限り、何も伝わらないケース、イヤだと言っても、やめてもらえないケースがこの世にはあるのです。