二重埋没法を検討している方は、たくさんのクリニックのホームページを見たり、SNSの体験談やブログを読んだりして、色々と調べていると思います。
詳しい方はもうご存知かもしれませんが、二重埋没法には大きく分けて「瞼板法(けんばんほう)」と「挙筋法(きょきんほう)」という2つの手術方法があります。
でも、こんな疑問を感じていませんか?
『どっちがより持続するんだろう…』
『手術後の腫れやダウンタイムに違いはあるのかな?』
『仕上がりに違いはあるの?』
実は、ホームページにどういう方法で手術するのかを詳しく説明しているクリニックは少ないのです。
また、同じ名前の方法のはずなのに、あちこちで手術の方法や金額が違うなんてことも・・
そうなんです!!
クリニックやサイトの記事によって、違ったことが書かれているんです!
これでは、何が正しいのか、どの方法が良いのかが分かりませんよね?
そこで、今回は皆さんの悩み解決の為に、ルミナちゃんが瞼板法(けんばんほう)と挙筋法(きょきんほう)について美容外科医歴25年以上の真崎医院 真崎信行先生に徹底的にインタビューしてきました!
二重埋没法を考えている方は、このページで2つの手術方法のメリット・デメリットをしっかり理解しておきましょう!!
いってきます!
CONTENTS
瞼板法・挙筋法はどう違うの?
でもその前に「まぶたの開く仕組み」を理解しておきましょう!
まぶたの開く仕組みについて
まぶたの構造は、次のイラストのようになっています。
目を開く時に主に働く筋肉を、眼瞼挙筋(がんけんきょきん)といいます。
この眼瞼挙筋が瞼板(けんばん)という組織を持ち上げることにより、まぶたが開きます。
眼瞼挙筋に糸を留める術式が挙筋法で、瞼板に糸を留める術式が瞼板法となります。
もう少し詳しくお話していきましょう。
一重のまぶたと二重のまぶたの違い
みなさんは、一重まぶたと二重まぶたは何がどのように違うかご存知ですか?
その違いには、皮枝(ひし)という繊維(せんい)が大きく関係しているんです。
二重まぶたは、皮枝という線維が眼瞼挙筋から皮膚まで繋がっていて、眼瞼挙筋が瞼板を持ち上げる際に、皮膚も奥まで引っ張る力が余分に働きます。
そうしてできる「折れ目」が二重のラインです。
二重まぶたの仕組み
一重まぶたでは、この皮枝が不十分なので、まぶたを開く際に皮膚が奥まで引っ張られるほどの力が働かず、二重ラインである「折れ目」がつきません。
二重埋没法は、この皮枝の役割を糸を埋め込むことにより実現させる手術です。
一重まぶたの仕組み
瞼板法の手術方法
瞼板法とは、まぶた(皮膚)と瞼板を糸で繋ぎ合わせて二重を形成する施術です。
この方法では、目を開いても閉じても、結んだ糸に常に引っ張られている状態になります。
常に引っ張られていると組織に糸が埋まってしまい、緩みやすくなってしまうため、結果として取れやすくなると考えています。
また、瞼板はまばたきする時に直接角膜と擦れる部分であるため、角膜を傷つけるリスクが高くなります。
ただし、瞼板法は、挙筋法に比べると医師の技術の影響を受けにく手術です。
瞼板法のメリット・デメリット
- 医師の技術の影響が出にくい(どの医師でも安定した仕上がりになりやすい)
- 眼瞼下垂(眠たそうな目の状態)を起こしにくい
- 挙筋法と比較すると角膜に傷がつきやすい
- 挙筋法と比べると取れやすいと考えられる
- 目力をつけることができない
挙筋法の手術方法
挙筋法は、まぶた(皮膚)とまぶたを引き上げる筋肉である挙筋を繋ぎ合わせて、二重を形成する施術です。
瞼板に糸を通すことがないので、糸が直接角膜に触れる心配がありません。
挙筋法は、天然の二重と同じメカニズムを作る方法で、糸が皮枝の役割を担うようなイメージです。
瞼板法のように常に糸が引っ張られる状態ではなく、目を閉じている時には糸が休まるようになります。
ただ、瞼板法に比べて医師の技術やセンスに左右されやすい術式と言われています。
医師の技術が未熟な場合、眼瞼下垂(眠たそうな目の状態)を起こしてしまったり、糸がきつすぎて違和感を感じたりすることもあります。
逆に糸が緩すぎると、すぐ一重に戻ってしまうこともあります。
挙筋法のメリット・デメリット
- 直接角膜に触れないので傷がつかない
- 目を閉じている時は糸が引っ張られない状態になるので、取れにくい
- 糸の通し方によってはまぶたを上げることができる(※高度な技術が必要)
- 医師の技術やセンスによって仕上がりが変わってくる
- 糸の通し方によっては、眼瞼下垂(眠たそうな目の状態)を起こしてしまう可能性がある
手術方法によって腫れやダウンタイムに違いはある?
挙筋法は、あまり腫れない!?
挙筋法は、医師に技術があればまぶたを上げることができます。
まぶたは、上げれば上げるほど見た目の二重の幅は狭くなり、より自然な仕上がりになります。
まぶたを上げるためには、医師の高度な技術が求められます。
きちんとまぶたを上げることができる医師の施術であれば、見た目も自然に近い状態になります。
皮膚・組織としては腫れている状態であっても、見た目の腫れ(ダウンタイム)はあまり感じられないと思います。
結果、ダウンタイムが短いと感じられるでしょう。
私の術中や術直後の症例写真を見て頂ければ、ほとんど腫れていないのが分かると思います。
これは、まぶたを上げる技術によるものです。
まぶたを上げる技術がないと、眠そうな目になることがある!
逆に医師の技術が未熟で、きちんとまぶたを上げることができていない場合は、眼瞼下垂(眠そうな目の状態)を起こすなど見た目の不自然さが目立ちます。
(術後眠そうになってしまったイメージ)
結果、ダウンタイムを長く感じることになるでしょう。
瞼板法や挙筋法などの施術方法でダウンタイムが変わるのではなく、医師の技術の差によって見た目に感じるダウンタイムの期間が変動すると私は考えます。
瞼板法は、施術としてまぶたを上げることはできませんが、眼瞼下垂を起こすリスクもありませんので、ダウンタイムに医師の技術の差はあまり出ません。
初めに高い技術を持った医師の施術を受けることが大事!
瞼板法・挙筋法のどちらを選ばれるとしても、大切なのは「初回で高い技術を持った医師の施術を受ける」ことです。
一度(何度か)手の加わったまぶたへの手術は、何も施術が施されていないまぶたに比べると、完成度が下がったり、腫れやすくなったりします。
まぶたの状態によっては、埋没法ができないと判断される場合もあります。
術後の仕上がりに差はあるの?結び目が出にくいのはどっち?
糸の結び目は、強く結ぶと組織の奥にいきますし、弱いと表に出てきます。
強く深ければ良いというわけではなく、強すぎても別のトラブルを招きかねません。
糸の結び目は、強すぎず弱すぎない絶妙なバランスが必要になります。
浮き出てしまっているという状態は、術式の違いによるものではなく、医師の技術が未熟なため引き起こされることだと思います。
糸を結ぶ力が弱すぎるのか、もしくは埋め方に問題があると考えられます。
施術で使用する糸は、取り除く際などに見つけやすくするため、色付きの糸を原則的に使用します。
また、医師の技術力の違いとは別に、色白で皮膚が薄い方は、色黒で皮膚が厚い方に比べると、糸の色が透けて見えてしまったり、結び目が目立ったりしやすいという傾向があります。
まとめ
- 埋没法には瞼板法と挙筋法の2つの手術方法がある
- 瞼板法は挙筋法に比べて医師の技術に左右されにくい
- 挙筋法は医師の高度な技術が求められる
- 腫れやダウンタイムは元々のまぶたの状態によっても左右される
- 術後に糸の結び目が見えやすい理由は2つ。「糸の結び方や埋め方(医師の技術)」と「まぶた(皮膚)の色や薄さ」